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香港について(その6)

香港は正に情報の世界である。インターネットがこれほど発達する前には、あらゆる伝言ゲームにより世界で起こった情報が瞬時に流通している場所であった。情報があるところに金は集まる。香港は正に資本主義の権化であり、自己責任の、束縛のない自由な競争社会であり、巨大な市場であった。
香港で才覚があれば、すぐに大金持ちになるため、世界の大富豪があの小さい島にたくさん住んでいる。また世界のあらゆる種類の金融機関が香港に支店を出している。うがった見方ではあるが、日本の株式市場で日本株を買っているのは青い目の外人ばかりでなく、香港やシンガポールに支店を置く日本の大手証券会社や機関投資家が日本株を買っているのではないかと密に思っている。
さて、少し筆者の自慢話になるが、筆者は香港に6年駐在し、商社の出先と機関として、毎年数億円の収益を上げていた。本店の非鉄金属本部長からどうしてお前はそんなに儲けることが出来るのだとおほめの言葉をいただいた。なぜなら、ロンドンやニューヨーク、パリ等に非鉄金属を扱う駐在員を何人も送りだしているが、世界中の支店の中で、自分の経費を自分の利益で賄っているのはお前の香港だけである、前任者も本店からの仕送りが無ければ赤字だったと言われた。
筆者は通常の商社マンとは違った行動を取っていた。つまり、本店の指示を受けて動く駐在員ではなかった。独りの商人として、韓国から品物を買い、中国に売ったり、中国に在庫していた非鉄金属を米国に売ったり、米国のアルミの形材を香港のカーテンウォール(ビルの外壁)メーカーに売ったり、香港製のアルミ缶を日本のコカ・コーラボトラーズに売ったり多くの新しい取引を開拓した。電話一本で何十億という取引が簡単にでき、日本向けにフェロシリコンを売ったり、日本から直接中国には売れなかった半導体を香港経由で密かに売ったりした。
そこでは信用を重んじる華僑の世界に飛び込んで、食事を共にすることから始まり、嘘偽りの無い小さな商売を何度も繰り返して信用を勝ち取り、徐々に大きな話が持ち込まれるようになった。
中国産のフェロシリコンはしばしばブレコンバッグの中に石ころが積まれていた。そのまま日本に送ればクレームは必至であったが、何度か痛い目に遭ったうえで信用のおけるサプライヤーを探し出し、そうしたインチキで騙されることは少なくなった。それでも日本に送った500トンのフェロシリコンの半分が石ころだった時は、香港の華僑を相手に訴訟を起こし、和解して50万ドルを10回分割払いで支払いを受けることになった。数回振り込まれた後でその華僑は倒産したが、倒産とは名ばかりで同じ女社長は同じオフィスで同じ従業員と共に働いており、会社の名前だけが変わっているという華僑のしたたかさにも遭った。結局商売とは、相手が信用できるかどうかを見極めることから始まることを学んだ。安いとか高いというのは二の次である。商売をしても商品が偽物だったり、売った代金を払ってこなかったりすれば結局商売にはならない。信用できる相手を選ぶことが基本中の基本であった。

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