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インドと中国の金の需要が増加

 インドでは金の国内価格が国際価格に比べてプレミアムになったりディスカウントになったりしている。インドルピーの対ドル価値の変化が背景にあるが、国内の金需要の増減にも関係している。秋の結婚シーズンとディワリ(今年は10月28日からの5日間で、ヒンズー教の女神で美と豊穣(ほうじょう)と幸運をつかさどるラクシュミーを祝う。4日目の10月31日が正月になる。ディワリは「光の行列」を意味し、人々はランプや電飾の明かりで家を飾る。家の掃除や祭りの準備に加え、この時期の買い物は縁起が良いとされるため、インドで最も消費が活発な時期になる。・・ 日本経済新聞)等の祭礼シーズンとなり、金の贈り物を贈る季節となる。そのため宝飾品加工業者の金の需要が増大することから、インドの銀行は金の輸入を増やしている。金利が安いため、加工業者は市中で金を調達するよりは、銀行から材料の金を借りた方が効率的になる。そのため、インドの金国内価格は7月頃は▲100ドルのディスカウントであったものが、9月には▲20ドルのディスカウントとなっている。そして9月のインドの金の輸入量は前月の22.33トンから36.68トンに急増している。

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一方中国でも、人民元が下落しており、人民元で預金するよりも金を購入した方が得だと考えた市民が金を購入し、香港やスイスからの輸入量が増加している。9月の中国の香港からの金のネット輸入量は8月の41.9トンから44.9トンに増加、またスイス連邦税関当局によれば、9月のスイスから中国向けの金の出荷も35.5トンと8月の19.9トンから増加している。
こうした実需が直接市場価格に影響を与えるわけではないが、実需が伸びた翌四半期の金価格は上昇することが過去に何度かある。例外もあるので、絶対とは言えないがやはり世界の需要が増えれば価格は上がりがちになるだろう。
しかし、足下ではドル高が今年の1がつ22日の高値を更新しつつあり、12月のFOMCに向けてドル高が進むものと思われ、昨年の通りなら、そこが金価格の底値となる。つまり金価格が上昇するのは来年ということである。

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