- 2017-06-21 (Wed)10:14
- 近藤雅世
- マーケット全般
米国の利上げがあったが、これは金の底値を示すと言うコメントが目に付いた。スタンダードチャータード銀行など複数の金融機関のレポートが述べている。過去3回の利上げ後に金価格は上昇していることは事実である。また、9月20日のFOMCまで米穀の利上げはないであろうこともほぼ間違いないだろう。となれば、金価格を押さえつける要因は解き放たれた。ドルは、利上げが行われた直後は上昇したが、今後はどうなるかわからない。少なくともトランプ大統領が公約した減税やインフラ投資は、予算がはっきりしない以上すでに架空の話になりつつある。それなのにそうした絵空事に乗せられて米国株価や世界の株価は上げ続けている。これはマネーゲームのバブルの様相であろう。米国経済は着実に回復し、失業率もほぼ完全雇用になっている。しかし、企業業績が力強く回復しているとは思われない。個人消費は米国GDPの7割を占めるが、個人のカードローン残高や自動車ローンが過重になっている。そのため米国の個人消費は活発にはならないだろう。そうした背景からおそらく米国株価はどこかで天井を付け、誰かが売り始めるとこぞって売りが売りを誘う状況があり得るだろう。そうなれば金投資の出番である。
今、特に金価格を上げる要因を言うことはできないが、かといって金価格が下がる要因を探すのも難しい。過去の例で言えば、利上げ後は株安となり、株安はドル安を招き、ドル安は金高となるという図式であろう。
今、特に金価格を上げる要因を言うことはできないが、かといって金価格が下がる要因を探すのも難しい。過去の例で言えば、利上げ後は株安となり、株安はドル安を招き、ドル安は金高となるという図式であろう。
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