- 2016-12-21 (Wed)16:10
- 近藤雅世
- マーケット全般
いよいよ今年も残り少なくなってきた。金価格も原油価格も米国の利上げの禊(みそぎ)をくぐって少し反発しているが、昨年12月の利上げ時期と異なっているのは、ドルがそのまま高値を維持していることである。昨年の場合は、利上げまでドル買いの嵐が吹き、利上げ成就の後は達成感と共にドルの売り戻しによるドル安、株安が露呈してきた。ところが今年は、イエレン議長が来年の金利水準を0.5%〜0.75%と高く設定し、3回の利上げを想定していることを明らかにしている。
もう一つは、トランプ次期大統領に対する政策期待が依然衰えていないことである。また、トランプ大統領の減税・インフラ投資政策には巨額の資金が必要であり財源が不足していることから赤字国債を発行しなければ達成できない。共和・民主両党ともに、インフラ投資には賛成しているが、共和党は、財政赤字に対してはこれまでは厳しい態度を採ってきた。果たしてトランプ次期大統領は財源を確保できるのかが今後の焦点となる。ともあれ、国債を発行できるとすれば、金利は上昇するものと思われ、それが一層のドル高の根拠ともなっている。
昨年と同じ動きになるという想定では、ドル高は終焉して反転ドル安になり、また利上げは通常株価を押し下げて、昨年末から今年の1月中旬にかけて世界の株価は利上げに反応して下落した。それが金価格の底値を形成して、その後の今年初めの2割近い金価格上昇を導いている。
今年の年末は、上記の利上げの継続とトランプ政策期待の株高が市場を保っているため、金価格は未だ上げ処を失い、リスクオンばかりが目立つ展開となっている。
問題は果たしてこれがいつまでも続くのかという点である。トランプ氏に対する過大評価は、いつまでも続くとは思えない。なにせ同氏は見掛け倒しであるからだ。そうした彼の実態は、何度もマスコミに取り上げられ、ニューズウィーク等はトランプ氏の挫折ばかりの人生記録を刻銘に報告しているにもかかわらず、トランプ氏は成功した実業家で卓越した経営者であるというイメージを持っている若者が多いのには驚かされる。要するに、誰もそうした実態を書いた記事を読んでいないということである。
果たしてトランプ氏は最後まで実力の無さを隠し通すことができるのか。あるいは、偉大な大統領に豹変することができるのか。それが今後の見どころである。
思うに、1月20日の就任式以降、話ばかりの政策を実行に移せない同氏の力量にあきれ返るときが遠からず来ることを予想する。その時こそ夢の落ちた株価は急落し、借金まみれの米国経済にドルは下落し、円高となり金高となることを予想する。
もう一つは、トランプ次期大統領に対する政策期待が依然衰えていないことである。また、トランプ大統領の減税・インフラ投資政策には巨額の資金が必要であり財源が不足していることから赤字国債を発行しなければ達成できない。共和・民主両党ともに、インフラ投資には賛成しているが、共和党は、財政赤字に対してはこれまでは厳しい態度を採ってきた。果たしてトランプ次期大統領は財源を確保できるのかが今後の焦点となる。ともあれ、国債を発行できるとすれば、金利は上昇するものと思われ、それが一層のドル高の根拠ともなっている。
昨年と同じ動きになるという想定では、ドル高は終焉して反転ドル安になり、また利上げは通常株価を押し下げて、昨年末から今年の1月中旬にかけて世界の株価は利上げに反応して下落した。それが金価格の底値を形成して、その後の今年初めの2割近い金価格上昇を導いている。
今年の年末は、上記の利上げの継続とトランプ政策期待の株高が市場を保っているため、金価格は未だ上げ処を失い、リスクオンばかりが目立つ展開となっている。
問題は果たしてこれがいつまでも続くのかという点である。トランプ氏に対する過大評価は、いつまでも続くとは思えない。なにせ同氏は見掛け倒しであるからだ。そうした彼の実態は、何度もマスコミに取り上げられ、ニューズウィーク等はトランプ氏の挫折ばかりの人生記録を刻銘に報告しているにもかかわらず、トランプ氏は成功した実業家で卓越した経営者であるというイメージを持っている若者が多いのには驚かされる。要するに、誰もそうした実態を書いた記事を読んでいないということである。
果たしてトランプ氏は最後まで実力の無さを隠し通すことができるのか。あるいは、偉大な大統領に豹変することができるのか。それが今後の見どころである。
思うに、1月20日の就任式以降、話ばかりの政策を実行に移せない同氏の力量にあきれ返るときが遠からず来ることを予想する。その時こそ夢の落ちた株価は急落し、借金まみれの米国経済にドルは下落し、円高となり金高となることを予想する。
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