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霧のかかる季節

先週小淵沢でゴルフをしたが、朝方は雨模様で深い霧がかかっていた。まるで現在の商品市況のようであると思った。Brexitという大番狂わせで世界は湧き、株価は乱高下し、為替も大きく変動した。その中で貴金属価格が上昇して、石油価格が下落した。穀物価格は天候相場が予想されたラニーニャの影響が米国中西部に現れないため、ゴースト相場となり、急落した。それから少し時間が経ち、Brexitの発する霧が市場に立ち込め始めている。どちらにも動きそうにないどんよりとした時間である。少なくとも商品市場はそう見える。供給過剰とか、円高という流れが変わっていないため、東京市場は頭が重いと思われる。金などの貴金属に関しては、いつまでSAFE HAVENが必要かということだろう。その意味では先行き不透明な中でも貴金属価格は比較的腰がしっかりしていると思う。石油は、中国のTea Potと呼ばれる地方政府系独立石油企業が政府から原油輸入権を得たため海外から原油を購入し、軽油やガソリン等を作って、国内にはそうした石油製品があふれかえっているため、東南アジアに安値輸出を行っている。そのため、アジアの石油精製設備のマージンが5年ぶりの安値に低下し、第二四半期のメインテナンスを終えて石油精製設備稼働率を上げようとしているアジアの市場では中国同様石油製品があふれかえっている。南スーダンで内乱が激しくなり、イラクのバスラ港への石油パイプラインが支障をきたしているというニュースもあるが、世界の有り余った原油価格を動かすほどのニューースにはならないだろう。ベネズエラ国営石油公社PDVSAのデフォルト等、大きな事変が起きない限り原油価格の急変は無く、じわじわと沈んでいきそうである。しかし、かといって、大きく急落する雰囲気でもない。

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