過去の記事 - 2016 / 04 -
価格は緩いまま
- 2016-04-05 (Tue)
- 近藤雅世
- 経済動向
4月4日公表された米国2月の耐久財新規受注は前月比▲3%減で、前年同期比は▲1.7%であった、過去19カ月で、14カ月前年比マイナスとなっている。またこのレポートでは個人消費や貿易も昨年第4四半期に低下して以来低迷していると述べており、まだ米国景気の回復は見られない。ただ、全米の3月の自動車販売はガソリン価格の低下等の影響を受けて+3.2%の伸びを示している。しかし、4月のFOMCで利上げされることはまずないと思われ、6月まで利上げ期待によるドル高は見られないだろう。そうした意味では商品価格は当面ドル高による圧迫は無いものの、1月〜2月にかけてのような世界的な株価値下がりによる経済不安は一段落しており、金のセーフヘブンとしての役割は一旦終了している。
また原油価格については、サウジアラビアの副皇太子は、イランが輸出凍結をしないのなら4月17日のドーハにおける会議に出席しないと述べており、そのイランは経済封鎖解除によりアジア諸国への輸出を増やしている。2月は、インド向けが日量21万5千バレル(前年同期は10万2千バレルで+111%増)、韓国向け28万2千バレル(同14万4千バレル、+95.4%)中国向け53万7千バレル(同53万2千バレル、+1.1%)日本向け23万9千バレル(同24万4千バレル、▲2%)合計128万バレル(同102万3千バレル、+24.6%)となっている。インドは3月には50万バレルを輸入する見込みで、サウジアラビアはこうしたイランの輸出拡大に業を煮やしている。これまで、インド向けはサウジアラビアとイラクがトップ2主要原油供給国だった。サウジアラビアは1月と2月でインド向けに94万2千バレルを輸出し、前年比+32%増となっている。サウジアラビアは、カタールの会議に出席するためには、すべての参加国が原油生産量を凍結することが条件であると述べているのに対し、イランは会議には出席するが、生産の凍結は考えていないとしている。妥協があるとすれば、サウジアラビア等がイランの生産凍結量を経済封鎖前の日量250万バレルで認めることであるが、これは現在のイランの生産量を更に+30万バレル増加させることを意味している。いずれにせよ、当分世界の原油需給は緩和することはあっても生産調整が行われる可能性は極めて低いと言わざるを得ない。よって原油価格は弱いままだろう。
また原油価格については、サウジアラビアの副皇太子は、イランが輸出凍結をしないのなら4月17日のドーハにおける会議に出席しないと述べており、そのイランは経済封鎖解除によりアジア諸国への輸出を増やしている。2月は、インド向けが日量21万5千バレル(前年同期は10万2千バレルで+111%増)、韓国向け28万2千バレル(同14万4千バレル、+95.4%)中国向け53万7千バレル(同53万2千バレル、+1.1%)日本向け23万9千バレル(同24万4千バレル、▲2%)合計128万バレル(同102万3千バレル、+24.6%)となっている。インドは3月には50万バレルを輸入する見込みで、サウジアラビアはこうしたイランの輸出拡大に業を煮やしている。これまで、インド向けはサウジアラビアとイラクがトップ2主要原油供給国だった。サウジアラビアは1月と2月でインド向けに94万2千バレルを輸出し、前年比+32%増となっている。サウジアラビアは、カタールの会議に出席するためには、すべての参加国が原油生産量を凍結することが条件であると述べているのに対し、イランは会議には出席するが、生産の凍結は考えていないとしている。妥協があるとすれば、サウジアラビア等がイランの生産凍結量を経済封鎖前の日量250万バレルで認めることであるが、これは現在のイランの生産量を更に+30万バレル増加させることを意味している。いずれにせよ、当分世界の原油需給は緩和することはあっても生産調整が行われる可能性は極めて低いと言わざるを得ない。よって原油価格は弱いままだろう。
- 1. 免責事項
- 掲載される情報は株式会社コモディティーインテリジェンス(以下「COMMi」という)が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMiが作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
- 本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
- 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
- COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
- 本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
- 本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの障害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
- COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
- 投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。 以上の点をご了承の上、ご利用ください。
- 2. 商品先物取引の重要事項
- 商品先物取引の重要事項はこちら >>
- 3. ディスクローズについて
- 当社のディスクローズ資料は当社本支店および日本商品先物取引協会(本部・支部またはホームページ)で閲覧できます。
日本商品先物取引協会ホームページ >> [情報開示]
サンワード貿易ホームページ ディスクローズ情報>> - サンワード貿易お客様相談室
- <北海道>電話:0120-57-5311 / <関東>電話:0120-76-5311 / <関西>電話:0120-57-5311